今日の日経新聞にぎっくり腰の取材記事が掲載されました.
ぎっくり腰の9割は3,4日で治る急性腰痛症ですが,腰椎椎間板ヘルニアや,腰部脊柱管狭窄症,腰椎圧迫骨折もその中に隠れており,それを見つけるのが整形外科医の仕事です.
今春,くしゃみをしてぎっくり腰になり,当院を受診した患者さんは腰椎圧迫骨折.今月患者さんが再来され,”やはり進行癌でした”とのこと.
癌転移の場合,原発巣の症状が出る前に転移部の病変で発症することも少なくありません.たかがぎっくり腰,ですがご注意を.
腰痛
今日の日経新聞にぎっくり腰の取材記事が掲載されました.
ぎっくり腰の9割は3,4日で治る急性腰痛症ですが,腰椎椎間板ヘルニアや,腰部脊柱管狭窄症,腰椎圧迫骨折もその中に隠れており,それを見つけるのが整形外科医の仕事です.
今春,くしゃみをしてぎっくり腰になり,当院を受診した患者さんは腰椎圧迫骨折.今月患者さんが再来され,”やはり進行癌でした”とのこと.
癌転移の場合,原発巣の症状が出る前に転移部の病変で発症することも少なくありません.たかがぎっくり腰,ですがご注意を.
ときどき高熱が出て,内科で抗生物質を処方してもらうと数日で軽快する.血液検査では炎症反応を認めるが,内科であらゆる検査をしたが,どこが炎症を起こしているのかはわからずじまい.このように原因が分からず,治療に難渋する症例を不明熱FUO(Fever of unknown origin) と呼んでいます.
熱発とはまったく関係なく,腰痛で整形外科を受診した患者さん.MR後に今までの経過を聞いてみると,半年前から2カ月おきに38度台の熱発を起こしていたそうです.
MRI画像(右図)からは第4第5腰椎の化膿性脊椎炎が疑われますが,おそらくその間にある椎間板が原発巣と考えられます.上下椎体に炎症(白くなっている部分)が広範囲に広がっているます.
FUOの原因として,腰痛や肩こりが関係していることもあります.
以前からから軽い腰痛.数日前からお尻の周辺にシビレが出てきて,ゴルフ後半のラウンドで,足がしびれて歩けなくなり来院.1週間後にMRIを撮影した.
右のMRI画像左側は背骨を縦割りにして横から見た画像.縦に走っている脊髄が黄色線(L45)のところでは黒く抜けている.一つ上の緑線のところ(L34)の横断像が右上の写真,白い三角形のところが脊髄神経の通り道.黄色線の部位での横断面には殆ど白いところがなく,脱出したヘルニアで埋め尽くされている.
こんなに圧迫されているのは稲毛整形外科ベストテン入りと本人に説明したが,本人はいたって元気.肛門周囲のシビレ以外は腰痛も殆どなくなり,あまり気にされる様子もなく,ニコニコして話を聞いている.
ただ,このままだとゴルフのラウンドで必ず足がしびれて歩けなくなる(しゃがんで休めばまた歩ける)間欠性跛行という症状が取れないと説明したところ,大きな病院での精密検査を喜んで受け入れてくれました.
何もしていないのに,昨日から太ももの付け根にときおり走る激痛で来院した若い女性
寝ていてもうずく痛み・・・
整形外科的には誘引なく痛みが出ることはあまりなく,痛風か,滑液包炎.でも若い女性の痛風は非常にまれ.滑液包炎は局所の圧痛を必ず認めます.
本人が覚えていないことも多く,何もないと思ったものの,念の為レントゲン…やはり何の異常も見当たらず痛み止めを処方.
患者さんが立ち上がった時,目の前に今時の腰パ…ん?もしかして…
きつめのGパンが腰骨の上を通っている神経(外側大腿皮神経)を圧迫しているものと考えられました
よくよく話を聞いてみると,昨日はもっときついGパンをはいていたそうで本人も納得
切れた神経が再生するのは一日1mmといわれており,圧迫の程度に差はありますが,おそらく1-2週で回復すると思われます.
この患者さん彼女の処方せんは1週間のゴムパン着用
腰パン要注意です
あけましておめでとうございます.
右図は11/18にupした恥骨下枝疲労骨折 の6週間後のレントゲンです.
前回,疲労骨折しているといってレントゲンを見せても納得してもらえなかった骨折部(黄矢印で示した部分)にもようやく仮骨(新しい骨)ができてきました.
何もしなくてもこの程度の骨折は勝手に治りますが,まだ走れません.治ったとしても同じ練習メニュー,ランニングフォームでは再骨折する可能性があります.
原因不明の股関節痛にも原因はあります.次号ランニングスタイル(今月1/9発売か?)では股関節周囲のランニング障害を取り上げます.
前回号を探したがどこにも売っていないというお言葉をいただきました.発行部数が少ないのか,販売店が少ないのか,売り切れ必至ですので,お早めに.
本年もよろしくお願いいたします.