女性セブン [2010年05月06日号]

女性セブン [2010年05月06日号]

本日発売の女性セブン(2010年05月06日号)”お試し隊/コリ解消グッズの巻-<ながらほぐし>はホントに効くの?”の中で,肩こりについての記事が掲載されました.

記事の中であげた肩こり健康チェックです.

・まっすぐ立つと、どちらか一方に体重がかかっている

・姿勢が悪い、または悪いと指摘されたことがある

・1日の睡眠時間が6時間以下

・首をぐるりと回すとき、左右回しにくい方向がある

・仕事はデスクワークだ

・荷物を持つ、バッグをかける手、肩が決まっている

・食べ物を噛むとき、左右どちらかに片寄っている(いつも同じ側)

・横向きで寝るくせがあり、そのときは向きが決まっている

・まっすぐ立ったとき、肩やひざの高さが左右揃っていない

・口角が下がっている

・肩こりや頭痛、腰痛もちだ

・目や眉の左右の高さが違う

・電車の中でメールを打つことが多い

・運動不足だ

・靴のかかとの減り方が左右違う

・ほおづえをつくことが多い

・パソコンや携帯メールを1日30分以上使っている

・高めの枕を使っている

・脚を組むと、いつも同じ側を組んでしまう

・ゴルフやテニスなど片側の腕をよく使うスポーツをしている

気になる方はぜひご覧ください.

常に皆様の役に立つ情報を発信していきます.

中心性脊髄損傷でドクターストップ 阪神の赤星 電撃引退

阪神の赤星憲広外野手

 プロ野球阪神の赤星憲広外野手(33)が現役引退.理由はこれまで新聞紙上で、頸椎(けいつい)のヘルニアの悪化と言われてきたが、検査を重ねるうちに「中心性脊髄損傷」と診断された.

 9月12日にけがをして症状のひどさは想像を絶するものがあった。1カ月して状態はだいぶ良くなって、復活できる気持ちもあったが、日本全国の病院に行って先生から「今のまま野球を続けることは危険だ」と言われ、現状を把握せざるをえない状況になった。- MSN産経ニュース

 頚椎椎間板ヘルニアやむちうち損傷による頚の痛みやしびれだけでは引退勧告されない.脳梗塞やくも膜下出血で脳がダメージを受けると回復しないのと同様,脊髄(頚髄)もいったん損傷されると回復が難しく,すでにMRIで相当のダメージが認められているのだと思います.

 中心性脊髄損傷で手術をすることはないが,脊髄の損傷,変性が著しい場合は,脊髄の入っている脊柱管という部位を広げる,脊柱管拡大術や除圧術を行うことになります.脊髄の圧迫を除去し,更なる損傷を防ぐものであり,脊髄を積極的に回復することはできません.また頚の可動域も悪くなるため,スポーツ選手に向いているとはいえません.

 ただし,圧迫されていた神経が開放されることで,中心性脊髄損傷によるしびれはある程度または完全回復する可能性もあります.手術に際しては,かなりシビアに術後の経過を説明しなくてはなりませんが,もしかしたら,来年早々に復帰ということもあるかもしれません.

長胸神経麻痺?|鍋のおいしい季節になりました

以前からタックルで正面をはずすと腕に電撃痛が走るラグビー部の学生さん.1分ほどすると自然に治るので放置していたとの事.最近,2,3分たたないとシビレが引かなくなってきたので来院.

 バーナー症侯群といって首から手にかけての腕神経叢という部分が引き伸ばされて電撃痛や灼熱感を起こすものですが,肩甲骨の上を押すだけでも電気が走り,かなりの重症.

 診察していくと,腕を上げると力が入らず,度重なる外傷による長胸神経麻痺や肩甲上神経麻痺が考えられます.頸椎椎間板ヘルニアも鑑別診断として,はずしてはいけない疾患なので,MRI検査を予約してもらいました.

 彼の直接の来院のきっかけは,練習後みんなで食べたしゃぶしゃぶ. 腕を伸ばしても力が入らず,みんなに肉をとられてしまい,初めて気がついたらしい.

 重いかばんを毎日同じ肩にかけて,通勤している方も要注意.思い通り鍋に手を伸ばせなくなったら要注意です.  

頚椎脊柱管狭窄症による頚椎症性脊髄症|セカンドオピニオン 頚椎手術

 頚椎症性脊髄症の初発症状は手指のしびれ64%,歩行障害16%といわれており,必ずしも頚部痛や肩こりが伴うものではない.

先日来院された患者さんは1ヶ月前からの足のふらつきで発症.すでに千葉の病院で正確な診断を受け,手術を勧められている.

 この患者さんは気がついていなかったが,頚椎症性脊髄症による膀胱直腸障害(頻尿,便秘)や下肢腱反射亢進もみられ,高度な機能障害例や進行例には早期の手術療法が勧められています.まだ早いかなと思うぐらいの方が手術成績はいいのです,

 たいした症状でもないのに,いきなり手術といわれ,戸惑う気持ちも十分わかります.最初の先生が信じられないのではなく,おそらく自分の病気が信じられないのだと思います.もう一件,都内の有名病院を予約しているとの事,同じ事を言われたら,最初から経過を診られている主治医の先生を信頼して治療されるよう,勧めさせていただいた.

PS 頚や腰のヘルニアでも尿が出なくなったら,24時間以内(可及的早期)に,神経の圧迫を取り除く処置(除圧手術等)が必要です.

急性単神経根炎|急性の運動麻痺|頚椎椎間板ヘルニア

40代男性.2週間前からの頚部痛,肩こりと痛み止めも効かない肩の張り.昨夕から急に肩が上がらなくなって来院.肘も力が入らない.

頚椎のC5支配神経領域の運動麻痺が著明.知覚障害なし.

レントゲンは年齢相応.軽度椎間板変性のみ.

臨床症状からは急性単神経根炎(C5)でいいのだが,急性発症の原因不明.

研修医時代,朝,目が覚めたら肩に力が入らなくなった患者さんを,肩腱板損傷と思い,隣で別の患者さんを診察していた上の先生(ドイツ語でオーベン)に相談したら,あっさり脳梗塞と診断され,経験のなさを実感した苦い思い出がある.

脳梗塞など,脳(中枢神経)の病変できれいに一つの末梢神経だけが麻痺することはないと思うが…明日,日曜日,脳外科の先生に診てもらう事にした.

今日は他にも,スキーで転倒し,肩が上がらなくなった方.極めて稀な,肩甲骨の烏口(うこう)突起骨折を伴う肩鎖関節脱臼.

春の雪山は雨が降った翌日,アイスバーンになるので気をつけてください!