膝前十字靭帯不全断裂+内側半月板損傷 ドクターストップ

40代のアスリート 先月,膝を捻り,MRIで前十字靭帯不全断裂+内側半月板損傷.プロではないが来月1年間目標にしてきた試合がある.試合には入場料を払って見に来てくれる人もいる.

前十字靭帯不全断裂 前十字靭帯は半分ぐらい残っており(前十字靭帯不全断裂),日常生活には支障がない程度に回復するレベルだが,万が一,再度,膝を捻挫すると,完全断裂になり,半月板や軟骨まで,回復不能なダメージを受ける可能性が高い.

内側半月板損傷は大事な後ろ側が切れており,今でも,長時間運動すると,必ず痛みが出る.

手術をしないで試合をする選択をしたが,試合後に悪化して手術というパターンは避けたい. 内側半月板だけ,事前に手術(内側半月板損傷部分切除術)をすれば,痛みは取れるが,前十字靭帯損傷による膝が外れる感じが顕著になる恐れがある.前十字靭帯不全断裂では,リハビリを行い,筋力をつけることで,回復する可能性がある.  足がちぎれても試合に出るというのであれば,止められないが,今の時点で,手術するしないにかかわらず,治る可能性が高ければ,ドクターストップをかけるべきだと思います.

 

ライセンス藤原、大けが!

 お笑いコンビ、ライセンスの藤原一裕(33)がテレビ東京系バラエティー「ヤンヤンJUMP」(土曜後6・30)の収録で,5人対5人のハンドボールを基にした番組オリジナルの球技試合中、ジャンプしてシュートを放った後、着地した際に左ひざを床に強く打ち付け受傷。

 膝前十字靭帯は太ももとすねの骨をつないでいる膝関節の4本の靭帯のひとつで,前後に骨がずれるのを抑制しているだけでなく,方向転換の際,太ももの力をすねに伝える重要な役割を果たしています.

 通常,膝を地面に打ち付けた場合は後十字靭帯断裂を起こします.その前に軸足として強く捻ると前十字靭帯が断裂するので,おそらくシュートの方向転換の際捻ったか,着地でバランスを崩して捻りながら着地したものと推定されます.

 全治6ヶ月と報道されていますが,痛みは1~2週間でなくなり,膝にたまった血も吸収してくれば,日常生活はテーピング程度で,杖も不要となります.いったん断裂した前十時靭帯はヒザ関節の中をアサガオのツルのようにのびてつながるわけではないので,完全断裂の場合は自然に治ることはなく,手術が必要となります.

 入院は1ヶ月,リハビリを含めて6ヶ月以上を要しますが,スポーツ選手のようにスポーツ復帰を急がない緊急性の少ない場合は,後日,夏休みなどを利用して入院ということも可能です.手術までの間はさらなる損傷(特に半月板の損傷を合併しないよう)を避けるため,スポーツは控えていただきますが,通常通り日常生活は可能です.

 詳細は前十字靭帯損傷をご参照ください.

放射線医学総合研究所(千葉県千葉市稲毛区)におけるモニタリングポストの指示値について

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千葉県の放射線モニタリングポストの指示値は市原市のビルの五階で測定されており,かなり低値を示しています.千葉市民には千葉市稲毛区にある放医研の地上1.5mでの測定値を参考にすべきと思われます.

放射線医学総合研究所のホームページには毎日の1時間毎の放射線測定値がupされており,グラフでも確認できますが,縦軸の最大値が5µSvと大きく,放射線が減っているのか,プラトーなのかよくわかりません.

最初のグラフを作ったときに,さらなる大量の放出を予測して縦軸を大きくとったのか,0に限りなく近いことを表現するためなのかわかりませんが,科学者が作ったグラフにはとても見えません.エクセルで自動作成したグラフでは,縦軸は最大04µSvに設定されていました.

このグラフをみると,平常時の2倍強に落ち着いてきたのがよくわかります.

もちろん人体に影響がないことは皆さんご存知のとおりです.