橈骨遠位端骨折(Colles骨折)|レントゲン室から悲鳴

スノーボードの隆盛にともない,整形外科ではスキーによる膝十字靭帯損傷に代わり,スノーボードによる手首の骨折が圧倒的に増加しています.

橈骨遠位端骨折(Colles fracture)<br />
 その中でも代表的なのが,転倒して手の平を地面について起こす橈骨遠位端骨折(Colles骨折)です.前腕の二本ある骨のひとつで親指側の橈骨という骨が,手関節のところで完全に折れると,食器のフォークを伏せて置いたように変形(フォーク状変形)し,見る見る腫れてきます.

先週スキー場について初すべりでいきなり転倒.救護所で添え木を当ててもらい,そのまま2泊3日の日程を宿で過ごし,帰京翌日(受傷4日目)当院を受診.

肘から指先までまっすぐ添え木を当て,親指もまっすぐ伸ばしたまま包帯でまかれており,いわゆる不良肢位.さらに,一回も包帯を巻きなおしておらず,手首はパンパンに腫れあがっています.

麻酔をして2,30分ほど牽引したのち,レントゲン室で透視モニターで骨を見ながら,整復操作.もう一度,骨を折るようなものなので,麻酔も完全には効かず,レントゲン室内に悲鳴が響き渡ってしまいました.

待合室にも聞こえてしまったらしく,次に診察室入ってきた小学生がおどおどして見えたのは,気のせいか?

子供のころ歯医者さんの待合室でドリルの音をびくびくしながら聞いていたのを思い出してしまいました.