原発不明癌|慢性腰痛でも転移性腫瘍

 以前より腰痛があり,数週間でおさまっていたが,今回はいつもより痛みが強く,回復も遅いので来院. 

原発不明癌 レントゲンでは第4第5腰椎の間の椎間板が狭く,骨棘(骨のとげ)もみられ,変形性脊椎症の所見.しかし,診察所見と合わないため,MRを撮影してみると,骨の色が明らかに異なり,外傷または腫瘍が疑われた.

 後に,転移性腫瘍(癌転移)であることが判明した.軽微な外傷で,骨折するので,痛みが引くことはまれ.

 癌が,骨、肝臓や肺などの離れた臓器に転移するまで明らかにならないことがしばしばある.これらは原発不明癌と分類され,癌全体の2~4%に見られる.