膝円板状半月板|手術しない選択

膝円板状半月板を手術しましょうと言われた.でも膝円板状半月板は手術しない選択もあります.ここでは切れていない(半月板損傷をおこしていない)円板状半月板を予防的に手術すべきかどうか,そして手術したほうがいい場合について私見を述べます.

膝円板状半月板は膝の外側の半月板に多く見られる先天性の病気です.日本人に多く頻度は5-10%と多いものの無症状で一生過ごすことも多く,明らかな発生頻度はわかっていません.

円板状半月板手術しない通常の半月板に比べると正常では三日月形をしており,大腿骨と脛骨が直接接しているのに対し,円板状半月板はその名の通り半円形の中心部も埋まった半円柱状となっているため上下の骨に杖に挟まった状態となっています.

そのため,幼少期では無症状の場合が多いのですが,幼稚園で遠足やディズニーランドなど,一日歩くと痛みが出やすく,すぐに抱っこをねだってきたり,夜,足をいたがって泣いたりする子は円板状半月板の可能性があります.

遺伝性も見られ,膝が反るほどピンと伸びにくくご,両親どちらかが円板状半月板手術を行っていたら円板状半月板かもしれません.

円板状半月板は,先天性ながら無症状の方も多いと書きましたが,痛みを出してくるのは,だいたいスポーツ活動の始まる中高生世代から多く見られます.体重も増え,部活で痛みを我慢しながら続けていると,最後は円板状半月板損傷という形で,半月板がきれてロッキングという状態になり,膝が曲がりも伸びもしなくなり,受診することになります.

何かの拍子にロッキング外れることもあるのでそのまま運動続けることもできますがその後引っかかりやすくなり,頻繁にロッキングを起こします.それでもむりやりやっていると挟まっている部分がばさばさになりちぎれて擦り切れてしまうので引っかからなくなります.

そういう意味では手術しない選択もありかもしれませんが,数年を要します.もしかしたら10年以上,ロッキングの恐怖と闘いながらスポーツを行うことになります.円板状半月板がロッキングしたら再発傾向があるので,時期を見て内視鏡で引っかかった円板状半月板を正常の形に削る,半月板形成術をしてもらうのがいいと思います.入院は長くても2,3日,1週目からジョギングもできると思います.

痛みだけで予防的に円板状半月板切除手術をすすめられることもありますが,膝の伸展制限がなく,引っ掛かりの度合いが軽ければ,スポーツ活動度を減らすことで痛みは治まります.

膝円板状半月板手術をすすめられたけどすごく迷っている方は,数か月様子を見て治らなければ手術を検討されても遅くなることはないので手術しない選択もありだと思います.(個別の症状によりすぐに手術のほうがよい場合ももちろんあります)

円板状半月板損傷の場合は…長くなったのでまた後日あらためてupします(^o^)

 

膝前十字靱帯損傷|なおらない理由

膝前十字靭帯は.関節内靭帯といって関節液で満たされた関節腔という空間にあるため,血流に乏しく,関節内にある軟骨や半月板と同じく,非常に治りにくい組織です.

血流に乏しく,自然治癒が期待しにくいことに加えて,前十字靱帯は大腿骨と脛骨をつなぐ硬い紐のような構造で,上下に張力がかかっているため,損傷すると組織の連続性がたたれ,完全断裂では右図MRのように垂れ下がった状態となっており,アサガオのつるのように上に延びていくわけではなく,自然治癒することはありません.

膝前十字靭帯損傷では靭帯が伸びているといわれて来院するケースも少なくありませんが,伸びた靭帯がゴムのように縮むわけではありません.詳しくはスポーツ外傷・障害の診断と治療-総論 靱帯損傷のページもあわせてご参照ください.

ヘルニアが消えた!

腰椎椎間板ヘルニアのなかでも,脱出型ヘルニアは半年から1年で吸収されます.

ヘルニアが消えるかどうかは腰椎のMRI検査である程度判断できます.

腰椎椎間板ヘルニアのMRI

脱出型ヘルニア 脱出型ヘルニア
脱出型ヘルニア 脱出型ヘルニア
発症時             1年後
左図は1年前,腰椎椎間板ヘルニア発症時の腰椎MRI画像です.
1ヶ月間激痛が続きましたが,一旦症状は軽快.8ヶ月して再度,軽い腰痛が再発しました.
2ヶ月ほどリハビリを行ってみましたが,軽快しないため,MRIを再度とってみました.
初診時に見られた,大きなヘルニア(黄矢印)は見事に吸収されていました.
椎間板の色が上位腰椎に比べ,黒くなっているのは,水分が抜けて,弾力がなくなっている状態で,ある程度ダメージを受けると自然回復はしませんが,ストレッチやインナーマッスルを鍛え,負担をかけないようにすれば,腰痛は防げます.
1年前の悪夢のような腰痛は出ないはずです.(すべての椎間板ヘルニアが消えるわけではありません.)