日経新聞土曜版(6月1日発行)にスマホ症候群の取材記事が掲載されました.
スマホに限らず,小型のノートパソコンなどを悪い姿勢で長時間使うと,肩こり,首こり以外にも肩の付け根のコリや痛みが出ることが問題となっています.
腕を伸ばし,肩を突き出した状態では首の前側の斜角筋に加え,肩の付け根にある小胸筋という筋肉も血流が悪くなり,凝ってきます.
右図のようなストレッチで肩こり,首こりを解消してみてください.
スマホ症候群|スマホを長時間つかうとストレートネックになる?
スマホなどの小さな画面を覗き込むようにみていると,健常人でも頚椎の生理的前彎が失われ,いわゆるストレートネックの状態を強いることになります.
肩こりのないスタッフに協力してもらい,レントゲンで確認してみました.右のレントゲン写真では頚椎側面像では理想的な頚椎の前彎を認めます.写真にカーソルを合わせせて前屈時の写真を見ていただければわかりますが,クビがまっすぐ伸びて,ストレートネックの状態になります.
ストレートネックの状態は,クビの前側の筋肉(斜角筋)が緊張している状態で,この姿勢を長時間続けると,肩こりを誘発しやすくなります.さらに,日常的に斜角筋がリラックスできない状態が続くと,筋肉が固まってしまい,慢性的な肩こり頭痛の原因となります.
若い女性は首の筋肉が弱いため,無症候性の場合も含め半数以上はストレートネックであるとも言われており,もともとストレートネックの人はよけい肩こりになりやすいといえます.全員がスマホを長時間つかうとストレートネックになるわけではありませんが,姿勢には注意したほうがよさそうです.