膝離断性骨軟骨炎

膝離断性骨軟骨炎
稲毛整形外科ホームページ”膝離断性骨軟骨炎”のページを更新しました.

膝離断性骨軟骨炎は軟骨損傷により膝痛をきたす疾患で,若年者に多いスポーツ障害です.初期はレントゲンではわからず,見逃されることが多く,早期のMRIによる正確な診断,広がりの把握が必要です.

と,教科書的な書き方をしましたが,レントゲンの取り方を変えるだけでわかる場合も少なくありません.

患者さんは10才のサッカー少年.土日終日の練習で膝の痛みがひかなくなってきたため.レントゲンをとってもらったが異常なしとのことでMRIを希望され,受診.

当院でもレントゲンを撮影させてもらい,通常の膝正面のレントゲン写真では右上図黄矢印の部分が少し黒く抜けているのを確認.さらに膝を少し曲げた角度でレントゲンを追加撮影すると下図のように軟骨の下にある軟骨下骨という部分が分離しているのがわかります.膝離断性骨軟骨炎

後日撮影したMRI(膝離断性骨軟骨炎のページ参照)ではさらに病変部の広がりが確認できるので必須の検査ですが,経過は半年から1年を要するため,毎月MRI検査をする必要もなく,1月から2月毎のレントゲンで経過を追っています.

治療の間,体育の授業を含め過度の運動は禁止.Jリーガーを夢見るサッカー少年(まれにJリーガーにしようと思っているご両親もいる)には酷ですが,プロ選手になるためには体のケアをすることがプロへの道!と,とくとくと説明(説得)しています.

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膝鵞足炎|ランナーに多い膝内側の痛み

鵞足炎は主にランニングにより発症するスポーツ障害ですが,サッカーやバスケットでも発症します.

膝鵞足炎 縫工筋や薄筋,半腱様筋が脛骨に付着している部分がガチョウの足に似ているために鵞足(がそく)と呼ばれ,そこがランニングなどの動作で引っ張られて炎症を起こすといわれていますが,鵞足炎の本態は腱同士あるいは腱と骨がこすれて炎症(滑膜炎)起こしているものと考えられます.

右図の膝MRI側面像(左側が前)では,黄矢印で示される半腱様筋腱(黒くひも状に見える部分)が周囲の白い炎症をおこした滑液包のなかに映し出されています.

ここまで滑膜炎が拡大すると,日常動作にも支障をきたします.すねの上側,膝内側の痛みがなかなか引かない場合は, 鵞足炎のほかに,脛骨疲労骨折を疑います.

骨挫傷とは

 最近ニュースでも見かける”骨挫傷”.病名にしていいのかどうかわかりませんが,骨の打撲のひどいものを骨挫傷と呼んでいます.

20年前MRIが一般的に普及し,筋肉や靭帯などの軟部組織の診断に用いられるようになり,骨の中の状態もわかるようになりました.そのなかで特定の撮影方法で腫れているところ(水分のおおいところ)だけを強調してみてみると靭帯損傷を起こすほどの外力を受けた患部は,骨の中も出血したり浮腫んだりしている様子が画像化されるようになったのです.

図は右膝を正面から見た内側側副靭帯損傷(黄矢印)のMRI画像です.外側(緑矢印のあるほう)から,タックルされ受傷しました,

強い力が外側からかかり,内側の側副靭帯が引き伸ばされて切れるわけですが,てこの支点となる外側の関節も,せん断力(すいか割りの原理)により,骨の内部にダメージを受けます.

単なる打撲でも2週間以上痛みが続く場合は,骨挫傷を疑う必要があります.

膝円板状半月板|新入生のクラブ活動選択にスポーツ整形外科

 入学式のこの時分,スーツ姿のご両親と連れ添われて,新入生が新品の制服に身を包み,登校する姿をよく見かけます.

 新入生のクラブ活動選択にスポーツ整形外科が何の役に立つのかと思われるでしょうが,入学して新しいスポーツを始めようという中高生,特に今まで膝や肩,肘を痛めたことがある新中学生は必見です.

たとえば,右図のような円板状半月板で膝を痛めたことがある方.膝の半月板が生まれつき大きく,上下の骨で挟まれやすく,負荷が増えると膝痛が,出やすい構造をしています.

幼稚園のころ,遠足に行くと必ず翌日膝や股関節の痛みを訴えたり,小学校で縄跳びが流行ると,ヒザの痛みや足の痛みが出ていた子は要注意です.また,お父さんが学生時代,膝円板状半月板や膝半月板損傷で手術していたりするとその可能性が高まります.

円板状半月板は症状がなければ予防的に手術することはありませんが,中学後半から高校にかけて運動量の増大に伴い,断裂することがあるので,どのスポーツをはじめるか,迷っている場合は,スポーツ整形外科でどちらがカラダに負担が少ないか相談されてみてもよいかと思います.