
スポーツ整形外科ではスポーツによる怪我(スポーツ外傷),使いすぎによるスポーツ障害を診断,治療していきます.通常の治療では最大公約数的な治療になりがちな長期間のギプス固定や安静期間を見直し、患者個々の状況に応じ(もちろん病状優先ですが),最小限の固定を行ったり,安静が必要な筋肉以外のトレーニングを行ったりしていきます.
スポーツ整形外科はアスリートだけのものではありません.スポーツ整形外科の診療,治療技術は,老若男女とわず,それぞれの患者さんが病状にあった適切な治療を受け,より早い社会復帰,スポーツ復帰を達成するためにあります.
スポーツ整形外科 スポーツ外傷と障害
- コンディショニング スポーツ障害・外傷を予防する知識を身につけよう.
コンディショニングには試合にすべての状態をベストの状態に持っていくピーキングと通常の練習で最大限の効果を挙げるコンディショニングがあります. - スポーツ外傷 痛いときは冷やすの?暖めるの?
打撲,捻挫など急性の痛みは基本的に冷やします.慢性の痛みでも急に悪化したときはまず冷やしましょう. - 頚肩こり むちうち・肩こり(肩凝り)の治療は原因を明らかにすることが必要です.
稲毛整形外科では自院MRIを用いて肩こりの原因となる頚椎椎間板ヘルニアや,むちうちのMRI検査を行い,治療しています. - 野球肩・四・五十肩 四十肩,五十肩の中に腱板損傷が隠れている.
スポーツによる肩の痛みは使いすぎに加え,筋力バランス,投球フォーム,コンディショニングほかさまざまな原因が重なってもたらされます. - 野球肘・テニス肘 野球肘は投球制限から.フォーム修正で再発予防!
- 手の外科・しびれ 手がしびれる.手首をひねると痛い.朝指がこわばるなど手の外科は整形外科の専門分野です.
- 腰痛外来 腰椎椎間板ヘルニア・腰椎分離症はスポーツ禁止?
腰痛外来では腰痛の原因となる腰椎椎間板ヘルニアや腰椎脊柱管狭窄症等を自院MRI等を用いて原因を確実に診断し,充実したリハビリ施設で腰痛の治療を行っています. - 膝スポーツ外来 膝を捻挫したけどレントゲンは異常なし?
膝の靱帯損傷や半月板損傷も,MRI検査が有用です.膝の安静を保ち,医師の指示に従って完全に治すことが大切です. - 足の外科 足関節捻挫などのスポーツ外傷だけでなく足裏の痛みや疲労骨折など多様なスポーツ障害があります。
成長期のスポーツ障害
成長期にあるこどもは、成長ホルモンの関係で骨格や筋肉の状態が大人とまったく異なるため、大人と同じ筋トレや、負荷の強い硬式野球などは勧められません。成長期でもクラブ活動が盛んな思春期特有のスポーツ障害も多く、主なスポーツ障害を こどもの整形外科のページで解説しています。
体外衝撃波治療が有効なスポーツ障害
体外衝撃波治療(ESWT)は、特定のスポーツ障害に対して優れた治療効果が認められており、以下のようなケースで有効です。この治療では、痛みをとるだけではなく、患部の組織再生を促進し、根本的に治します。治療期間や回数は個別の病状によって異なり、進行した状態にはPRP療法との併用が検討されることもあります。
疾患名 | 特徴・治療ポイント |
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足底腱膜炎(足底筋膜炎) | 朝一番の痛みが強いケースなどに有効。治癒率も高め。難治性は保険適応。 |
石灰沈着性腱板炎(肩) | 衝撃波による石灰の破砕 → 吸収促進。レントゲンでの改善例多数 |
上腕骨外側上顆炎(テニス肘)・肘内顆炎(野球肘) | 肘の外側の慢性的な痛みに。保存療法で効果不十分なケースに適応。 |
膝蓋腱炎(ジャンパー膝) | スポーツ選手に多く、膝の前面に痛み。ジャンプ動作などで悪化 |
アキレス腱炎・腱障害 | 長期的な使い過ぎや加齢による腱変性に。運動再開の支援にも |
大転子部痛症候群(股関節外側) | 中高年に多い股関節外側の慢性痛。広範囲に広がる痛みへの局所治療に有効 |
オスグッド病・シーバー病 | 成長期の膝下痛。成長軟骨にも安全に施術可能。 |
手腱鞘炎・ばね指・ドケルバン病 | 腱炎および腱付着部障害にはほぼすべて有効 |
腰椎分離症 | 分離部の骨癒合促進して早期スポーツ復帰 |
シンスプリント・下腿疲労骨折 | 慢性疲労に対して血流増加、除痛効果 |
衝撃波は基本的に硬い組織への作用が強く、腱炎および腱付着部障害や疲労骨折、骨折遷延治癒などに著効を示しています。難治性足底腱膜炎は保険適用となっており、70-90%の有効率を示します。さらには変形性関節症の骨壊死や腰椎分離症にも体外衝撃波療法が有効な報告があり、あらゆるスポーツ障害に極めて有用な治療法となっています。体外衝撃波治療(ESWT)に関する詳細は当院にご相談ください。