頚椎椎間板ヘルニア

頚椎椎間板ヘルニアのMRI稲毛整形外科千葉スポーツクリニックでは肩こりの原因となる頚椎椎間板ヘルニアや,むちうちのMRI検査を行っています.MRI検査では交通事故によるむちうちの後遺症を減らすために椎間板が痛んでいないかどうか,頚髄(神経)が腫れていないか等を検査します.このセクションでは頚部痛・肩こりにかかわる病気の原因・病態・治療法について解説しています.

頚椎椎間板ヘルニアについて

バーナー症候群が外傷を契機として発症するのに対し,頚椎椎間板ヘルニアは度重なる外傷や日常の肩こりを放置していることで手にシビレや神経痛を起こすものです.

頚椎椎間板ヘルニアの症状

頚部痛や肩こり,運動制限,しびれが主症状.運動制限は特に伸展(後屈)が制限されます. 後頭部痛,肩甲骨内側の痛みや肩,上肢,手指への放散痛やしびれがみられます.

頚椎椎間板ヘルニアの原因と病態

頚部の椎間板がつぶれ,後方にある頚髄神経根を圧迫することで,罹患神経領域に知覚障害,筋萎縮,腱反射の低下,消失をもたらします.ヘルニアだけ(soft disk)が飛び出すものよりも,軽い骨の変形が基盤にあることが多く,頚椎症を加味したものは比較的よくみられます.
30~40歳台に多く,50代以降に多い頚椎症よりは若年に起こります.昔のむちうちや若い頃ラグビーなどコンタクトスポーツで軽微な外傷を繰り返す事が椎間板を痛め,その後の骨の変形の原因となります.

頚椎椎間板ヘルニアの診断と治療

頚椎を後側方へ伸展すると患側上肢へ痛みが放散するスパーリングテストが陽性に出ます.神経の走行に一致した上肢の運動や知覚障害や巧緻運動障害を認めます.レントゲン上,疼痛による生理的前弯が消失する.椎間板腔の狭小化は必ずしもみられません.MRIは椎間板の変性や膨隆程度,脊髄の圧迫状況まで描出でき極めて有用です.脊髄の変化を示唆する輝度変化を見ることで重傷度を判定します.
局所症状のみか,軽微な根症状(手のしびれ,放散痛)は外来治療とし,急性期にはカラー型装具(ソフトカラー,フィラデルフィアカラー)で安静と固定を行います.急性期での頚椎牽引やマッサージ,整体治療は避けるべきとされています.急性期を過ぎれば温熱療法や肩甲骨周囲筋のリハビリを行います.