肘滑膜ひだ障害とは、肘関節内の滑膜ひだ(関節を覆う膜の部分)が原因で起こる痛みや違和感を伴う症状です。
この疾患は、肘の後方や外側に「引っかかり感」や「違和感」、さらには「疼痛」を生じることが特徴です。

特徴的な症状
- 肘関節の後方や外側の痛み
- 肘を動かす際の不快感や引っかかり。
- 局所的な痛みや圧痛。
- 動きの制限や炎症の可能性。
診断
MRI検査が非常に有用とされています。画像を通じて滑膜ひだが肥大化しているかなどの状態を確認し、的確な診断が行えます。
治療
保存療法
- 安静: 肘の負担を減らすため、動きを制限し休ませることが最重要。
- 薬物療法: 炎症や疼痛を緩和するために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や局所の湿布を使用。
- リハビリテーション: 痛みが緩和したらストレッチや筋力トレーニングを行い、肘の可動域を改善。
進行した場合の治療
- 先進的治療:
- 衝撃波治療のような再生医療的アプローチを選ぶことも。
- 注射療法:
- ステロイド注射: 痛みと炎症を抑えるため、関節内に直接注射する方法。
- ヒアルロン酸注射: 滑膜の動きを改善する目的で使用。
- 鏡視下手術:
- 滑膜ひだが炎症で肥厚している場合は、関節鏡を使用して異常な部分を切除します。この手術は低侵襲であり、通常は早期回復が期待できます。
予防と日常ケア
- 患部のアイシングや適度なストレッチで血流を促進。
- 肘の過負荷を避けるため、投球フォームや日常動作の改善を検討。
もし症状が進行し保存療法が十分な効果をもたらさない場合、手術的アプローチが考慮されます。
この疾患は繰り返しの動作や肘関節の過負荷が原因となる場合があるため、予防として日常的なストレッチや適度な休息が大切です。稲毛整形外科でも、専門的な診断や治療が行われているので、気になる場合はぜひ相談してみてください。