頚椎症性めまいとは、頚椎(首の骨)の変形や痛みが原因で起こるめまいのことです。頚椎症性めまいは、首の動きによってめまいが誘発されたり、首の痛みやこりと一緒にめまいが起こったりする特徴があります。
頚椎症性めまい症の原因は、頚椎の変形や圧迫によって血管や神経が圧迫されたり、首の筋肉や靭帯が炎症を起こしたりすることで、脳や内耳に血液や神経信号が十分に届かなくなることです。
頚椎症性めまい症の診断は、首のレントゲンやMRIなどの画像検査や、首の動きや姿勢によってめまいが変化するかどうかを調べる検査などが行われます。
頚椎症性めまい症の治療は、首の筋肉をほぐすマッサージやストレッチ、首の姿勢を正すリハビリテーション、首の痛みを和らげる薬物療法などが行われます。また、めまいを抑える薬や内耳に働く薬も処方される場合があります。
頚椎症性めまいと似た症状をきたすものに頭位性めまい症があります。
頭位性めまいとは、頭の動きによって起こるめまいの一種です。頭位性めまいは、耳の中にある三半規管という器官にカルシウム結晶が入り込んで、平衡感覚を乱すことが原因と考えられています。
頭位性めまいの症状は、横になったり起き上がったりするときや、寝返りを打ったり首を動かしたりするときに、ふわふわしためまいや目の前が回る感じがすることです。頭位性めまいは、数秒から数分でおさまることが多く、重篤な合併症はほとんどありません。しかし、頻繁に起こる場合は、日常生活に支障をきたしたり、転倒や事故のリスクを高めたりする可能性があります。
頭位性めまいの診断は、医師が耳や目の動きを調べることで行われます。
頭位性めまいの治療法は、カルシウム結晶を耳の外に移動させるための体位変換法という運動療法が有効です。体位変換法は、医師や理学療法士の指導のもとで行うことが望ましいです。また、頭位性めまいの予防策としては、耳の健康を保つことや、急激な頭の動きを避けることが重要です。