シンスプリント

シンスプリント

シンスプリントと脛骨疲労骨折は鑑別診断にMRIを行うこともあります.

シンスプリントはすねの骨(脛骨)に沿ってうずくような鈍痛で始まります.初期は運動時のみの痛みですが,ひどくなると,歩行時痛のため歩行困難になってきます.

シンスプリントの原因と病態

アスファルトの上をランニングしたり,足首をもちあげる筋肉(前脛骨筋)を過剰に使いすぎたりすることが原因となります. シンスプリントと呼ばれるもののほとんどは,脛骨過労性骨膜炎のことで,下腿疲労骨折とは違い,脛骨に沿って起こります.筋肉の引っ張る力が強く,骨(骨膜)からはがされていると考えやすいと思います.病態とししては,足のアーチが崩れることや,着地時に足関節(踵)が内側に過度に倒れこむこと(オーバープロネーション)等により,引き起こされます.

シンスプリントの診断と治療

症状や問診で診断は簡単ですが,疲労骨折や骨腫瘍との鑑別が必要です.末期ではレントゲンで骨膜炎の所見を示し,骨腫瘍・骨肉腫との鑑別が必要なこともあります.足のアーチが低下している人がなりやすく,筋力訓練,ストレッチのほか,練習メニューの見直しも必要となることがあります.

シンスプリントの予防

シンスプリントは足関節(踵)が内側に過度に倒れこまないように,テーピングすることで予防します.

  1. キネシオテープ(幅5cm)をすねの長さにあわせ,35-40cmの長さに切る.角を丸めておく.
  2. 足くびを曲げ,テープの一端を小趾の根元に貼り付ける.足底アーチの一番くぼんでいるところを横切り,甲の高いところから,すねの前面に,テープを巻いていく.
  3. キネシオテープを15cmに切り,足底のアーチを支えるように補強.
  4. 外側を貼ってから,を足くびを内側に傾け,引っ張りながら足のアーチを固定する.