肩関節腱板炎|稲毛整形外科

肩腱板炎・インピンジメント症候群

MRI像 肩関節腱板炎・インピンジメント症候群

肩関節腱板炎とは、肩関節を構成する腱板と呼ばれる組織が炎症を起こす病気です。腱板は、上腕骨の頭と肩甲骨の窩をつなぐ4つの筋肉の腱からなり、肩関節の安定性と可動性を保つ役割を果たしています。肩関節腱板炎の症状は、肩の痛みや運動制限、力の低下などで、日常生活や仕事に支障をきたす場合があります。

肩関節腱板炎は、放置すると悪化する可能性があります。もし肩に痛みや違和感を感じたら、早めに稲毛整形外科にご相談ください。当院では、患者様の肩の健康を取り戻すために全力でサポートします。

肩腱板炎の症状

手が後ろに回らなくなる,いわゆる四十肩,五十肩と診断され,長い間治らない患者さんの中に、肩関節腱板炎が見逃されていることが多々あります。肩が上がらない、ある角度で痛みがある等、なかなか治らない場合は肩腱板炎が疑われます。夜間眠れないほどの激痛の場合は肩腱板損傷の可能性があります。MRI検査が有用ですので、当院にご相談ください。

肩腱板炎の原因と病態

肩関節腱板炎の原因は、加齢や過度な使用による腱板の摩耗や断裂、肩関節の形態異常や姿勢不良による腱板の圧迫などが考えられます。腕を頭より高く上げる動作や背中からまわす動作を繰り返すと,上腕骨の上端(腱板がついている部分)が肩関節の反対側の骨(肩甲骨)とすれ合い(インピンジメント症候群),炎症を起こします.スポーツ選手では,激しい動きに肩を安定化させるインナーマッスルの機能が低下していると,発生します. 加齢により肩甲骨の動きが悪くなることも一因です。

水泳肩、テニス肩、野球肩の原因に肩関節腱板炎が多くを占め、肩インピンジメント症候群などともよばれています.肩峰下滑液包炎も腱板に隣接する部位の炎症で、原因については同様と考えられます。

肩腱板炎の診断と治療

稲毛整形外科では、肩関節腱板炎の診断と治療に最新の技術と経験を活かしています。診断には、問診や触診に加えて、超音波検査やMRIなどの画像診断を行います。触診では腕を肩よりも高く上げた状態で肩峰を抑えると痛みが走り,肩腱板炎と診断されます。肩関節腱板炎診断にはMRI検査が非常に有用です。超音波検査では、腱板の厚さや断裂の有無、液体貯留などをリアルタイムで観察できます。MRIでは、腱板だけでなく、周囲の筋肉や靭帯、神経なども詳細に評価できます。これらの検査により、肩関節腱板炎の程度や原因を正確に把握し、適切な治療方針を決定します。

治療には、保存的治療と手術的治療があります。保存的治療では、安静や湿布、鎮痛剤などで症状を和らげるとともに、理学療法や注射などで腱板の回復を促します。保存療法に抵抗する難治例に対して行う手術的治療では、内視鏡下で腱板の修復や除去を行います。内視鏡下手術は、開放手術に比べて切開が小さく、出血が少なく、回復が早いという利点があります。当院から紹介する千葉大学関連病院での手術では、内視鏡下手術に精通した医師が担当し、高い成功率と安全性を誇っています。

肩関節腱板炎のリハビリはゴムチューブによるカフエクササイズを行い、インナーマッスルを鍛え,肩の腱板のバランスを回復させます。

肩関節のチューブトレーニング カフエクササイズ

腱板(cuff)の筋機能を再教育・改善することを主目的とし,肩関節疾患において一般的な訓練となっています. 訓練方法は,徒手やチューブによる軽い抵抗,もしくは無抵抗にて外旋や肩甲骨面上の外転などを行い,,腱板の筋活動を向上させます.強すぎる抵抗は大胸筋や三角筋(Outer muscle)に力が入ってしまい,軽い抵抗に反応する腱板(Inner muscle)の働きを阻害してしまうので十分注意する必要です.