中心性脊髄損傷

脊髄空洞症 コンタクトスポーツによる頚椎の過屈曲・過伸展でおこります.手のしびれ,何も触れないほどの痛み,自発痛が特徴です.交通事故(追突事故)で,むち打ち損傷の初期にも見られます.

中心性脊髄損傷の症状

交通事故やコンタクトスポーツによる頚椎への外傷後,手のしびれ,何も触れないほどの痛み,自発痛が出現します.頚椎椎間板ヘルニアでは片手にしびれが出るのに対し,両手にしびれ,痛みを感じる事も少なくありません.

中心性脊髄損傷の原因と病態

中心性頚髄損傷 脊髄横断面

脊髄は脳からの電気信号を末梢組織に伝える役割を果たします.横断面でみると,中心に近づくほど上肢に分布する神経の線維が通っているため,中心部が衝撃によって障害を受ける中心性頚髄損傷では上肢に強く症状が出ます.詳細は中心性頚髄損傷

中心性脊髄損傷の診断と治療

外傷後の手のしびれ,何も触れないほどの痛み,自発痛が特徴です.
受傷後早期にステロイドを使用することで,浮腫を防ぎ,二次損傷を予防します.頚部の安静保持のためにカラーを使用することもあります.重症例では改善が認められないため,超早期の診断と治療が必要です.
外傷によらない手のしびれにはさまざまな原因がありますが,MRI診断が欠かせません.(上のMRI画像は手のしびれで発症した脊髄空洞症

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