体外衝撃波治療のメリットとデメリット

体外衝撃波治療のメリットとデメリットを、整形外科的な観点から整理しました。患者さんや医療従事者が理解しやすいように、実用性を重視して構成しています

メリット(利点)

特徴説明
非侵襲的(切開なし)手術の必要がなく、皮膚を切ることもない安全性の高い治療
通院での施術が可能外来で数分の施術。入院や大がかりな準備は不要
痛みの軽減神経への作用で痛みの知覚を鈍化させ、即時的効果が期待される
組織再生の促進成長因子の分泌や血管新生により、根本的な治癒を目指せる
石灰化の破砕肩や股関節の石灰沈着に有効。画像的改善例が多い
副作用が少ない薬剤使用がないため、アレルギーや胃腸障害の心配がほぼない
手術回避の可能性慢性疾患に対し、手術の前段階として試す選択肢になる

⚠️ デメリット(注意点・限界)

課題説明
保険適用の制限日本では一部疾患でしか保険適用されず、自費診療となる場合が多い
痛みや違和感を感じることも照射時に「鈍い痛み」や「刺激感」を感じる方もいる(数分程度)
効果に個人差がある年齢・疾患の種類・重症度により、治療効果が異なる
一度で完結しない通常は複数回の照射(週1〜2回、計3〜6回)が必要
深部疾患への到達が難しい拡散型(radial)では深部組織まで届きにくい場合がある
一時的な炎症反応組織が刺激され、一時的に腫れや発赤が出るケースも(通常は数日以内)

🔍 備えておきたい判断ポイント

  • 保存療法で十分な効果がない慢性疾患に対して特に有効
  • 画像所見や超音波で病変部を把握している場合は、精度の高い施術が可能
  • スポーツ選手や手術を避けたい高齢者にとって、低リスクな選択肢として有用

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