レントゲン検査に使用する放射線は,原爆に主に用いられるα線ではなく,ブラウン管テレビや電子レンジなどでも発生する電磁波の一種です.電磁波はエネルギーの波動であり,α線のように物(ヘリウムの原子核)が飛んでくるわけではありません.
私達は普通に生活しているだけでも宇宙から降ってくる放射線や家電からの電磁波を受けています.わかりやすく数値であらわすと年間2.4mSVです.胸部のX線撮影は0.05~0.1mSVで,自然に浴びている放射線の二十分の一以下しかありません.
大雑把に言うと,1週間戸外にいて浴びている放射線を1回のレントゲン撮影で局所に受けることになります.また,X線(エックス線)は光と同じく,直進するので,スポットライトのように撮影部位以外に当たる量は無視できるほどに減少します.
これを多いと思うか,少ないと思うかは病状との比較で,個人の判断になりますが,X線による,ある程度の(全く無害とはいえない)危険のために病気の発見や治療が遅れたり,そのために生命を失うようなことがあったりしてはならないのです.
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