脊髄空洞症|強烈な手のしびれ|肩こり

脊髄空洞症
両手のしびれで来院.
リハビリすると 多少軽快するため2週間ほど経過見ていましたが, しびれが増強するため,頚椎MRI検査を行いました.
脳実質に水がたまるのと同様に,脊髄に水が たまって神経を圧迫していました.
MRIでは簡単に診断できますが,頻度は多くなく, 初期症状から脊髄空洞症を疑うことはできませんでした.

年末年始 休業のお知らせ

2023/12/30から2024/1/4まで休診とさせていただきます.
新年は2024/1/5金曜日より通常診療とさせていただきます.

今冬はコロナに加えてインフルエンザも流行しております。手洗い、マスク着用など感染対策して良いお年をお迎えください。

発熱をともなう患者様は通常診療終了後に診察しておりますのであらかじめお電話にてご相談ください。ご協力のほどよろしくお願いいたします.

腰椎分離症の診断と治療|腰椎分離症の分離部の動きをレントゲンで見てみた

腰椎分離症は,成長期の過度な運動により起こす疲労骨折の一つと考えられています.腰で疲労骨折を起こす場所は腰椎の後方部分(右図黄矢印),椎間板の反対側で椎弓という部分.腰を反らすと骨折して炎症を起こしている部分が圧迫されて痛みを生じます.

ある程度腰椎分離がはっきりしてくると通常のレントゲンでも見つかることがあります.右図の分離症の写真にカーソルを合わせると後屈時の写真になりますが,後屈時は分離部の隙間が狭くなることがわかります.

通常分離していなければ動くことのない椎弓部分ですが,分離症では後屈させると,分離部(黄色の矢印の部分)がガバガバに動いています.この状態になると完全に治すこと(疲労骨折した椎弓部分が骨癒合して動かなくなること)は難しくなります.

腰椎分離症の治療は成長期であれば,骨癒合が期待できるので,硬いコルセットで腰を固定するのですが,数カ月にわたる運動禁止が必要となります.また運動禁止して固定していれば必ず治るというわけではありませんから,初期治療が大事になってきます.

腰椎分離症がレントゲンではっきりわかる時期はかなり進行した状態といえます.分離症の初期ではレントゲンやCT,MRIでもはっきりしませんが,理学所見である程度判断できますので,はやめにスポーツ整形外科を受診してください.

リトルリーグ肩|上腕骨近位骨端線離開

リトルリーグ肩
こどもの野球肩は大人の野球肩と異なり,上腕骨の成長軟骨での障害が多く認められます.

成長軟骨に過大な力が加わると骨折するのですが,成長線の部分の骨折なのでレントゲンでは判別できません.診断は圧痛点や可動域などの診察による臨床所見で判断します.

画像は明らかに骨折していた野球少年の肩のレントゲン画像です.初診時(左)よく見るとすでに骨の隆起が見られますが,3週後のレントゲンでははっきりと仮骨が形成されています.これでひとまずは治った状態としていいのですが,原因となる投球フォームや練習頻度などを修正しないと同じことの繰り返しになってしまうので要注意です.

ここまで明らかに成長軟骨の部分で骨折していると,骨端線の部分で成長することができなくなり,将来的に骨の変形や上肢長の左右差が出たりする可能性があります.