骨端線損傷|成長期の骨折|春スキー

大腿骨遠位骨端線損傷来週は3月.一時の寒さも緩み,肩に力を入れなくても外を歩けるようになってきました.

今回の患者さんは8才の男の子.人生初めてのスキー.リフトを降りてスキーをはかせてもらい,雪面に立った瞬間滑り出し,猛スピードで転倒!一回も曲がることなく診療所で応急処置をしてそのままUターンで当院受診.

圧痛点は右上の大腿骨にある骨端線という場所に一致して認め,成長期の骨に見られる成長線の骨折が疑われました.

しかし骨端線の上の黒い影も病的骨折の疑いがあり,がんセンターに問い合わせ,成長期の正常変化だろうということで,診断は大腿遠位骨端線損傷としました.悪性には見えないもののがんセンターに紹介されたということだけで非常に心配させてしまいました.

毎日診察しているので患者さんからタイムリーにスキー情報を聞けるのですが,関東北部や東北の蔵王までももう雪は緩んでいるとのことです.雪が重くなるとケガも増えるので,くれぐれも注意してください.

スキーのハイシーズンもそろそろ終わり.

寂しい気もしますが,心には別の春風が吹いていることと思います.