整形外科における手のしびれについて
手のしびれは、様々な原因で起こる症状です。手のしびれが長く続く場合は、整形外科医に相談することが重要です。手のしびれの原因としては、以下のようなものがあります。
- 手根管症候群:手首を通る正中神経が圧迫されることで、親指から薬指までの手のひら側にしびれが出る病気です。手の使いすぎや女性ホルモンの乱れなどが原因となります。手首を直角に曲げて手の甲をつけた状態でしびれが強まる場合は、手根管症候群の可能性が高まります。
- 肘部管症候群:肘を通る尺骨神経が圧迫されることで、小指と薬指の半分にしびれが出る病気です。肘の内側に軽くたたくと小指に放散する痛みやしびれを感じる場合は、肘部管症候群の可能性があります。
- 橈骨神経麻痺:橈骨神経が損傷されることで、手背側にしびれや筋力低下が出る病気です。手首や指が背屈できなくなる場合は、橈骨神経麻痺の可能性があります。
- 胸郭出口症候群:首や肩の筋肉や骨が圧迫されることで、腕全体にしびれや痛みが出る病気です。腕を上げたり回したりすると症状が悪化する場合は、胸郭出口症候群の可能性があります。
- 頚椎症性脊髄症・頚椎症性神経根症:首の骨や椎間板の変形などにより、脊髄や神経根が圧迫されることで、腕や手にしびれや筋力低下が出る病気です。両手足にしびれが出たり、前に両腕を伸ばしたときに水平を保てなかったりする場合は、頚椎症性脊髄症・頚椎症性神経根症の可能性があります。
- 脳梗塞・脳腫瘍:脳の血管や組織に異常があることで、片側の手足や口元などにしびれや麻痺が出る病気です。頭痛や吐き気なども伴う場合は、脳梗塞・脳腫瘍の可能性があります。
以上のように、手のしびれは単純なものから命に関わるものまでさまざまな原因で起こります。自分で判断することなく、専門医にご相談ください。