膝関節リウマチ|膝の水を抜くと癖になる

膝の水を抜かないと軟骨が溶けていく

膝の病気では膝の関節に水がたまって曲げにくくなることもしばしば.

“水を抜くと癖になる.”と,誰が言い出したのかはわかりませんが,抜いても抜いても水がたまるというのはよくあることです.膝の水を抜くと,膝の水を産生している滑膜がさらに炎症を起こすため,原因の治療をせずに頻回に水をぬくことは勧められません.

しかし,リウマチや化膿性膝関節炎などの関節炎で膝に水がたまる場合は,膝の水を抜かないと軟骨が溶けていくので,水がたまらないようにするために,なおさら原因を考慮した治療が必要です.

膝関節炎 右の写真は,水がたまったまま2,3カ月接骨でマッサージだけしていた若い女性.左膝だけでなく,右膝まで痛くなってきたので来院.

レントゲンでは明らかに左膝の関節の隙間が狭くなっており,関節リウマチが疑われます.膝関節水腫を放置したため,数カ月で軟骨が溶けてしまい,関節の隙間がなくなってしまいました.

もう少し早く受診してくれればと思った症例です.