膝の変形性関節症(膝OA)におけるMRIでのBML(Bone Marrow Lesion)は、軟骨下骨の微小骨折や局所的な骨代謝回転の亢進に関連するとされています。MRI上では、T1強調像で低信号、T2強調像やSTIR像で高信号として現れる病的信号変化がBMLの特徴です。
主なポイント:
- BMLの役割:痛みや膝OA進行のリスク因子と考えられています。軟骨下骨の浮腫や炎症がその原因です。
- 症状との関連:BMLがある場合、膝の痛みの悪化やOA進行が進む可能性が高いと報告されています。
- 治療の可能性:再生医療やESWT(体外衝撃波治療)がBMLの軽減に役立つ可能性が研究されています。
体外衝撃波治療(ESWT)は、膝OA(変形性膝関節症)におけるBML(骨髄病変)の軽減に寄与する可能性が報告されています。具体的には、次のような作用が注目されています:
- 血流促進:衝撃波が血流を増加させ、骨細胞を活性化することで新しい血管の形成を促進。
- 浮腫と炎症の軽減:骨髄内の浮腫や炎症を抑えることで、BMLの面積縮小に効果を示す。
- 軟骨下骨の修復:微細な骨折や軟骨下骨の病変を刺激し、組織修復を加速。
治療の回数や間隔は施設によって異なりますが、一般的には2週間ごとに数回実施され、MRI画像上の改善が見られる場合があります。