腰椎椎間関節は腰椎後方の左右に位置し,前方の椎間板の動きを制御しています.腰を曲げると椎間板を軸にして椎間関節は拡大するため,過大な力が加わると痛みの原因となります.

腰椎椎間関節症

椎間関節症のMRI画像(腰椎横断像)

 腰椎椎間関節は腰椎後方の左右に位置し,前方の椎間板の動きを制御しています.腰を曲げると椎間板を軸にして椎間関節は拡大するため,過大な力が加わると痛みの原因となります.

腰椎椎間関節症の症状

 ぎっくり腰と同様,腰から殿部にかけての痛みを主症状とします.下肢症状(足のしびれや神経痛,筋力低下)を伴うことはまれ.

腰椎椎間関節症の原因と病態

 腰椎椎間関節は腰椎後方の左右に位置し,前方の椎間板の動きを制御しています.腰を曲げると椎間板をてこの支点として椎間関節は拡大するため,過大な力が加わると関節包が引き伸ばされて,痛みの原因となります.逆に腰を無理に伸ばそうとしたり,捻ったりすると関節包の滑膜を挟み込んで,滑膜炎を起こし,痛みを生じます.
 上図の腰椎横断面のMRI画像では赤矢印で示した線状の部位が椎間関節です.MRI(T2画像)では水分の多い部分が白く描出されます. 反対側は黒いのに,一方が白くなっているのは関節が炎症を起こしている(水がたまっている)状態と考えられます.関節包や軟骨が破壊されたわけではなく,歯(上下椎間関節)で舌(滑膜)をかんで腫れと痛みが続いている状態と同じと考えれば,ほとんどのぎっくり腰が3日から1週間で腰痛が軽快することが説明できます.
 もちろん,重労働や加齢現象などでレントゲンで確認できるほど,変形をきたしている場合もあり,この場合は慢性腰痛の原因となります.

腰椎椎間関節症の診断と治療

 腰椎椎間関節症の診断は同部位の圧痛やレントゲン,MRIなどで診断します.腰椎椎間関節症の治療は保存療法(初期の安静,薬物療法)が主体となります.痛みが強度の場合は,椎間関節に局所麻酔薬やステロイド剤を注射する,椎間関節ブロックを行うこともあります.(ステロイド剤の局所投与の扱いは各スポーツ競技団体により異なるので注意.)