ストレートネックの診断と治療

ストレートネックとは

 ストレートネックとは,レントゲン上,クビの骨の配列がまっすぐになる事(頚椎の生理的前弯の消失)をいいます,長時間デスクワークを行う現代人の病気で,肩こりや頭痛の原因となります.

ストレートネック後屈位 ストレートネック中間位 正常頚椎側面像

 A 正常頚椎レントゲン側面像  B ストレートネック 中間位  Cストレートネック 後屈位

ストレートネックの症状

 ストレートネックに伴う症状はクビの痛み,肩こり,腕のしびれやだるさ,運動制限(特に上を向くと痛い),頭痛,頭重感など.
ひどくなると,めまい,耳鳴り,吐き気や上肢のしびれ,脱力感を訴える場合があります.多種多様な愁訴のわりには他覚的所見に乏しいのが特徴です.

ストレートネックの原因と病態

 ストレートネックの原因として姿勢の問題があります.坐っているほうが,負担が少ないように見えますが,骨盤周りの筋肉が衰えた現代人は,いい姿勢(骨盤の前傾)を保持できないため,脊柱のS字状の生理的弯曲が崩れて猫背になり,座位姿勢では単一のC字型のカーブになっています.
 上のレントゲン写真は正常の頚椎を横からみたものです.頚椎は通常,生理的前弯といわれるアーチ型の配列をしており,重い頭を僧帽筋など,後ろ側の筋肉で効率よく支えています(写真A).
 脊柱のS字状の生理的弯曲が崩れると頚椎の配列(生理的前弯)もくずれ,ストレートどころか(写真B),あごが前に出ている場合は逆カーブになっている場合も少なくありません.レントゲンを見せられてカーブがあるから大丈夫と思っても,逆カーブは重症です.肩頚腕症侯群のレントゲン写真をご参照ください.
 ストレートネックの方は上を向いても,頭蓋骨と頚椎が動いているだけで(写真C),知らないうちに,頭痛やめまいなど,上位頚椎や延髄の症状を引き起こします.

ストレートネックの診断と治療

 ストレートネックは病名ではありませんから,レントゲンでストレートネック(頚椎の生理的前弯の消失)を認めたら,原因となる頚椎椎間板ヘルニア頚椎症がないか,MRIを撮影することがあります.

 治療は原因となる疾患がなければ,対症療法となります. 発症直後は消炎鎮痛剤,外用薬に加え,アイシング等急性疼痛の治療,5日-1週経過し,症状が落ち着いてから,頚肩甲部の筋緊張緩和などのリハビリを行います.痛みが強いものには,カラー固定も有用ですが,頚肩周囲の筋力低下を招くので,カラーの使用は短期間にとどめるべきです,ストレートネックは予防が大事なので,普段の生活習慣,特に座り方や長時間の同一姿勢を避けるべきです.骨盤から腰,背筋のストレッチや骨盤を起こしてしっかり座るための腹筋などの筋力訓練も重要です.

腰痛対策・予防

 現代の生活では坐る事が多く,腰痛,肩こりの一因となっています.腰痛を起こしにくい座り方をすることが,ストレートネックを防止し,肩こりを予防することにも有効です.