メンタルトレーニング"

メンタルトレーニング

スポーツリハビリテーション―最新の理論と実践  守屋 秀繁 (翻訳) 基礎医学 靭帯 の項目を院長南出正順が担当

 メンタルトレーニングは,試合で最高の力を発揮するためのメンタル面の強化.苦しい練習を耐え抜くためにモチベーションを維持するための心のトレーニングで,スポーツにおいて,よりよいパフォーマンスを得るためには必要不可欠なものとなっています.

無冠の帝王

 無冠の帝王と呼ばれるアスリートがたくさんいます.心が弱いという抽象的な表現ではなく,今では科学的な証明がなされています.
 パウエルは元世界記録保持者ですが,無冠の帝王の一人です.パウエルはアテネ五輪で,スタートダッシュからトップスピードに達する60mまで首位を維持していたにもかかわらず,そのスピードを維持するだけの後半,逆転され金メダルを逃しました. ”走る”という動物的で単純な,脊髄レベルでの反射動作に,後方に迫ってきたライバルの足が見えたときに,大脳が反応し,大脳からの電気信号が脊髄レベルでの反射動作を抑制してしまったということでした.
 心技体すべてそろう事がトップアスリートの条件です.メンタルトレーニングなくして競技力の向上は望めません.

プラス思考

 フットボールの試合で,コーチ,選手がそろって”我々は強い!優勝するのは我々だ!” と気合を入れる場面を映画などで見た事がある方も多いと思います.プラス思考で優勝の場面を思い描くことが,今までつちかってきた技術,体力を発揮するための手段となります.メンタルトレーニングの一例です.
 モーグル競技でコブを回るタイミングを逃したときのリカバリーは,本来,人間が持っている,防御的本能ではできません.通常のトレーニングにより,条件反射のように筋・神経系が攻撃的に反応できるよう訓練する事に加え,メンタルトレーニングにより,ミスをしても大脳の思考回路が手足の動きに介入しないように鍛えておくことも必要です.

シュミレーション

 ゴルフで,あのコースはこういこう .でも,あのバンカーに入ったらこうしよう,あのグリーンであそこだけは落としてはいけないと,ラウンド数日前からシュミレーションをすることも,前日に実際のコースで下見をする以上に重要です.想定外のトラブルでも,体が硬くならない精神力を持っていることが勝敗の鍵となります.シュミレーションによるメンタルトレーニングでゴルフスコアアップ間違いなし!