コンディショニング

コンディショニング

スポーツリハビリテーション―最新の理論と実践  守屋 秀繁 (翻訳) 基礎医学 靭帯 の項目を院長南出正順が担当

 コンディショニングは,通常の練習で最大限の効果を挙げるコンディショニングと,目的とする試合,期日にすべての状態をベストの状態に持っていくピーキングがあります.

コンディショニング

 日常でのトレーニングをより効果的なものとするために,その時々の心身の状態に合わせて行う練習の質や量の調整,栄養,休養などへの配慮が必要です.
 スポーツ指導者は医学的,栄養学的,心理学的指標による競技者のコンディションを評価していきます.
 医学的側面から見ると,特に団体競技におけるオーバーユースが問題となります.各個人個人の能力に差があるのは当然です.
 走り込みにより,部員の2-3割がシンスプリントや疲労骨折を起こしている状態をどう判断するか,指導者が個々に対して配慮する事はもちろんですが,アスレティックトレーナー(AT)やチームドクターの意見を参考にすることも必要です.

トレーニングの種類

ピリオダイゼーション

 トレーニングの効果を最大限に発揮させるためには,期間(トレーニングサイクル)を区切って,メリハリのあるトレーニングメニューを構築することが必要です.だらだらと漫然と同じ内容で勉強や仕事をしていても,作業効率がはかどらないのと同じです.(GAS理論)
 トレーニングサイクルも1週間単位の短期から,中期(3-6週),長期(半年-1年)に分けて,各周期ごとの目標設定と達成度の評価を行うことで,オーバートレーニングによるスポーツ障害を予防し,目標の達成を確実にすることを目標とします.

ピーキング

 ピーキングとは,目的とする試合での勝利に向け,限定された期間の中で,体調(医学的)管理,栄養管理精神管理まで含めた調整のためのコンディショニングの事をいいます.

テーパリング

 テーパリングとは先細りと直訳されますが,スポーツではいわゆる調整のことを指します.
 スポーツ生理学的研究でトレーニングの量・頻度を減らしても強度を維持すれば,パフォーマンスの低下よりも,筋肉疲労や軟骨損傷が回復することにより,競技成績の向上が望める.との研究結果が報告されています.テーパリングの期間は1ー2週間、練習強度(量)は通常の3分の1程度とされています.テーパリングの期間が長すぎると,体がなまってしまいます.

ダイナミックストレッチング

 ストレッチングは,関節可動域を広げ,筋肉をのばすことで,スポーツにおける外傷や障害を予防することができます.しかし,静的ストレッチングで伸ばされた筋肉は,感受性(反応)が低下し,筋力低下を招くので,瞬発系の競技に 静的ストレッチングは禁忌.という研究結果があります.
 現在では,動的ストレッチングを,ウォーミングアップに取り入れたダイナミックストレッチング,アクティブウォームアップが推奨されています.(Rosenbaum and Hennig,1995)