スポーツ整形外科

こどもの整形外科|稲毛整形外科 千葉スポーツクリニック

稲毛整形外科 千葉スポーツクリニック

 整形外科領域においても,先天性の病気や成長期におけるこども特有の整形外科の病気があります.特に成長軟骨の障害はこども特有の病気で,小児整形外科分野でもスポーツ障害がみられます.成長期の旺盛な自己治癒力があだとなり将来的な変形をおこすひじの骨折や,少年野球に特有のリトルリーグ肩などのスポーツ障害が見られます.この項では頻度の高い成長期のスポーツ障害からさかのぼり新生児の先天性整形外科疾患までをまとめてあります.

成長期のスポーツ障害

 成長期にあるこどもは,成長ホルモンの関係で骨格や筋肉の状態が大人とまったく異なるため,大人と同じ筋トレや,負荷の強い硬式野球などは勧められません.成長期でもクラブ活動が盛んな思春期特有のスポーツ障害も多く,主なスポーツ障害をあげてみました.

  • 成長期の骨折 疲労骨折はスポーツの現場,特に中学,高校レベルでの学校スポーツでは,比較的頻繁に目にします.
  • リトルリーグ肩 直接の原因は投球動作中の反復する過大なストレスによります.こどもの野球肩は大人の野球肩と異なり,上腕骨の成長軟骨での障害が多く認められます.
  • 野球肘 小さいころから野球一種目だけ,一年中ハードに練習,複数リーグに所属し,長いシーズンを過ごしている事が、野球肘になる頻度を高くしています.
  • 若年性椎間板ヘルニア 体が硬く,足にしびれや痛みがあるときはヘルニアが神経を圧迫していることが多く要注意です.(坐骨神経痛)
  • 腰椎分離症 腰椎分離症は疲労骨折!腰椎椎間板ヘルニア・腰椎分離症はスポーツ禁止?体のひねりを多く使うスポーツに多く,運動時腰痛・背部痛を伴う.安静で軽快するが運動すると再発しやすい.
  • 膝円板状半月板 先天性に半月板が上下の骨に挟まりやすい構造をしている場合があり,成長期に激しいスポーツをすると,膝の伸展制限や運動後の膝痛の原因となります.
  • 膝離断性骨軟骨炎 膝離断性骨軟骨炎は膝関節の軟骨損傷により膝関節痛,可動域制限をきたす疾患で,若年者に多いスポーツ障害です.初期はレントゲンではわからず,見逃されることが多くMRI検査が有用,
  • 膝蓋軟骨軟化症 膝蓋軟骨軟化症は成長期の女性に多く、お皿の周辺が痛みます。生まれつき、膝蓋骨の形の悪い人がなりやすく、ジャンプ系のスポーツ選手に多く見られます.
  • 足関節捻挫 内がえし捻挫だけでも,前距腓靭帯損傷,脛腓靭帯損傷,腓骨遠位端骨折,第5中足骨骨折,後腓骨筋腱脱臼,離断性骨軟骨炎など正確な診断が必要です.

学童期の整形外科の病気

 成長期初期に当たる学童期の整形外科の病気は成人の病気と全く異なり,腰痛や肩こり,ヘルニアなどはほとんど認められず,こども特有の成長軟骨に関係する外傷やスポーツ障害が問題となります.

  • 成長痛 よくいわれる成長痛ですが,医学的な詳細はわかっていません.骨は全体が均一に伸びていくのではなく,骨の両端の少し内側(骨幹端)にある成長線という部分で細胞分裂を繰り返し,伸びていきます.この部分が負荷にさらされると安静時にも痛みを生じると考えられます.
  • 脊柱側弯症 脊柱側弯症は背骨が左右に曲がっていく病気で,成長期は進行度をチェックしていく必要がある.側弯症検診が普及し,早期発見が可能になったため,高度の側弯症は減少している.
  • ペルテス病 股関節の骨が壊死を起こす病気で膝痛だけを訴える場合も少なくない.小学校低学年の男の子が中心.高学年になると大腿骨頭すべり症という病気もあり,早期発見,早期治療が非常に重要.
  • オスグッド・シュラッター病 オスグッド病は膝蓋腱の下側の脛骨付着部である脛骨結節に牽引力がかかり,痛みを生じる病気です.成長期の男の子に多く,ジャンプの着地やターン動作での痛みがスポーツ活動の障害となります.
  • 環軸関節回旋位固定(外傷性斜頚・炎症性斜頚) 寝違いの症状のようにみられるが,首が全く動かせない場合はレントゲン検査が必要.カラー固定や入院が必要な場合もある.

乳幼児期の整形外科の病気

 乳幼児期の整形外科の病気について.先天性の整形外科の病気は後述します.

  • 幼小児期の骨折 幼小児期の成長期にある骨は柔らかく,転倒して手を突いても,若木骨折と呼ばれる骨折を起こします.若い枝が枯れ枝のようにポキッと折れるないのと同様に曲がるだけで痛みも軽いため,見逃されることが多く見られます.
  • 単純性股関節炎 急に足を痛がり,歩かなくなる.数日で治る場合が多い.
  • 化膿性股関節炎 化膿性関節炎 熱が出て関節を板がる場合,細菌感染による化膿性関節炎を疑う必要がある.
  • O脚・X脚 乳幼児期のO脚は心配する必要はないが,転びやすい,走れないなどの歩行障害があれば整形外科で下肢アライメントをチェック.
  • 肘内障 手を引っ張った後から腕を動かさない場合,ひじの骨が外れる肘内障が最も考えられますが,転倒して手をついた場合や見ていなかった場合は骨折の可能性もあるので注意.
  • こどもの肘骨折 上腕骨顆上骨折 上腕骨外側顆骨折など,のちに重大な変形や機能障害をきたすので,必ず整形外科でレントゲン検査を受ける事
  • 習慣性膝蓋骨脱臼 習慣性膝蓋骨脱臼は,膝をまげると常に膝蓋骨が真横に脱臼している状態です.起立時膝を手で支えないと立てない,転びやすいなど運動障害が著明で,先天的要素の強い病態です.先天性膝蓋骨脱臼や反張膝もこの時期に明らかとなる病気
  • 先天性握り母指 病名は先天性ですが乳幼児期にみられるばね指のことで根気よくリハビリをすることが必要.

先天性の整形外科の病気

 先天性の整形外科の病気は新生児検診で必ず整形外科医が斜頸・先天性股関節脱臼・先天性内反足の3大先天性整形外科疾患をチェックしています.
 しかし,病的ではないけれども,境界線上にある場合もあり,異常を感じたら必ず整形外科医で診察を受け,経過を見ていく必要があります.

  • 先天性股関節脱臼 股関節が先天的に外れていたり、外れやすくなる病気で女児に7,8倍の頻度で発生します.股の開きがわるくなる開排制限によって発見されることが多く,早期の治療が必要.
  • 先天性内反足 先天性内反足は足の裏全体が内側に向いている状態で.放置すると歩行障害の原因となります.
  • 筋性斜頚 首の筋肉にしこりがあり,一方に頭や首が傾いている病気。放置すると頭の形や顔の変形もきたすので早期治療が大事.
  • 先天性膝関節脱臼 先天性に膝の関節が外れていると,足を動かさない。立ち上がりがおそいなど歩行障害により見つかることの多い病気.
  • その他,脊柱変形や多趾症,合指症等数々の奇形,変形が認められる場合は遺伝子異常が原因となる事もあり,こども病院などの専門施設での治療が必要な場合も少なくありません.

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