トレイルラン 膝痛|マリンマラソン

ランニング時の膝痛をランナー膝と呼びますが,トレイルラン,いわゆる山走りから転向したランナーが膝痛で来院.
診察すると,腸脛靭帯が片側だけ突っ張っており,典型的な腸脛靭帯炎.今までトレイルラン10km走っても,一度も膝痛の経験はないとのこと.
患者さんを診ながら考えるに・・・

山は10km以上,平気で走れるのに(トレイルラン,クロスカントリーなどのほうが明らかにきついと思います),なぜ平地で膝痛が出るのか.足場の悪いトレイルランと異なり,接地面が一定のロードランニングでは常に同じ部位に負担がかかっているので.フォームがあっていなければ,すぐにランナー膝を起こすのだろうと思います.平地でのランニングを続けるには正しいランニングフォームで走ることが大事であることを改めて感じました.

今週末のマリンマラソンがんばってください.

雑誌ランニング・スタイル Vol.16に掲載されました.

「痛み」にスポットを当てた,第2特集「ランナーの六大痛みを解消!」の監修をお手伝いさせていただきました.

 ランニングを始めると誰もが経験する下肢の痛みについて,各部位のイラストを交えて解説.わかりやすい内容になっています.

 ランニング・スタイルは初中級者を対象としたMOOKスタイルの雑誌(隔月刊)で,趣味の雑誌が得意なエイ出版社から発刊されています.

 今月の表紙はホノルルマラソン初挑戦で4時間半を切るタイムで完走した安田美佐子さん.コンテンツの情報量も多く,読みごたえがあります.バックナンバーも大手書店には並んでいます.

[ランニング・スタイル][ランニング]

靴・シューズ選びのポイント

 靴・シューズ選びのポイントはまずデザイン.靴選びはその人となりが出るので,重要な要素です.

 でも,お気に入りの靴を履きつぶすまで毎日履いて,だめになったら次の靴に買い換える方は要注意.

 ソールは日々確実に減っていきます.毎日同じ片減りした靴を履いていると,腰膝にかかる負担が,知らないうちに,腰痛,膝痛の原因となっていることがあります.

 靴は消耗品です. 履きたい靴が見つかったら靴・シューズ選びのポイントを参考に,この際,もう一足選んで気分で靴を履き替えてください.

ホノルルマラソン

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ホノルルでフルマラソン初挑戦のランナー.

数週間前に靴の紐を締めすぎたまま30km走った直後,足背から下腿前面に赤い筋状の腫れと痛みが出てしまいました.

腫れはすぐひいたものの,その後,階段歩行も痛みが続くため,走ることもできないまま,来院時は下腿前脛骨筋の筋膜炎を起こしていました.

おそらく,当初,足背から下腿にかけてのリンパ管炎を起こしていたものと考えられます.

ホノルルマラソン2008

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毎年,この時期になるとホノルルマラソンに参加される方が数名こられます.

昨年のホノルルマラソン参加者は27,829名(内日本人17,056名)とのこと.また,制限時間がなく,安心して走れるホノルルマラソンは初マラソンのランナーが半数を占め,日本人参加者の多さに比例して,当院を受診される方が多いのも納得です.

夏ごろから走りこんできて,本格的に走行距離を伸ばしてくると,いろいろなところに障害が出てきます.主なものは,ランナー膝,シンスプリント,足底腱膜炎,外脛骨障害等等.すべてレントゲンは異常なしと言われて来院されるケースが,多くみられ,あと2週間で改善できるものはそう多くありませんが,稲毛整形外科でも何とか知恵を絞って対応しています.

フルマラソン完走後は,大腿骨や脛骨,踵骨の疲労骨折や骨挫傷で痛みがしばらく続きます.MRIで骨の中の変化を認めたら,1ヶ月は過度な練習を控えなくてはなりません.帰国後,1週間経っても痛みが取れないときは,スポーツドクターのいる整形外科を受診してください.

皆様の完走を,寒い寒い日本から応援しております.