膝軟骨損傷

 軟骨損傷は成長期では単独で起こることが多く、離断性骨軟骨炎といわれます。

 骨成熟後は靱帯損傷に伴って軟骨損傷を起こしていることが多く、さらに靱帯損傷受傷時は軟骨損傷を起こしていなくても、使っているうちに二次性の軟骨損傷を引き起こします。前十字靭帯損傷を放置して、激しい運動をしていると、1年以内に90%以上が、半月板損傷や軟骨損傷を起こすことが知られています。

 前十字靭帯再建術後のスポーツ復帰時期は昔より早くなりましたが、それでも半年以上かかります。手術方法やリハビリの理論は進歩しましたが、傷の治る時間は何も変わっていません。切り傷が半日で治らないのと同じく、再建した靱帯が骨と固着して、自分の膝になじむまでに3-6ヶ月はどうしても必要です。(私の博士論文の研究テーマでした)

 ウッズは左膝の損傷した軟骨を取り除く関節鏡視下手術を4月に受けたばかり。その間の厳しいリハビリで脛骨を疲労骨折していた事が今期欠場の最終決定打になったものと思われます。

膝軟骨損傷

 タイガー・ウッズ(Tiger Woods)は、左膝の手術を受けるため、今シーズンの残りのPGAツアーを欠場。

 2008年全米オープン選手権3日目ウッズはドライバーを振るたびに痛みに顔をしかめ、左膝が回らないためにほとんどが右側のラフへ。ラフといってもフェアウエイからとんでもなくはずれ、観客の踏み固めた芝の上、逆に彼にとっては深いラフよりもリカバリーが楽だったっことは間違いない。フェアウェイキープ率は60%台。見ていても痛々しく、みんながタイガーを応援していました。

 そんな彼を救ったのはグリーン周り。17番ホールはグリーン手前20ヤードから打ったウェッジが1バウンドでピンに当たりチップインバーディー、あたらなければ3-4ヤードはオーバーしていたはず。18番ホールはピン奥10mからのイーグルパット。2m以上は右に打ち出されたボールが勢いを失うと左に90度角度を代え、下りラインに乗ってカップイン。こんなの劇画のような世界、当たり前のようにドラマを作ってくれる彼のプレーには魅了されます。

 ハンデ制もいいけど、カップがハンデに応じてバケツ(ハンデ30cm!)みたいに大きくしてくれるなら、プロと同じイメージでプレーができるのでは、と思うのは私だけでしょうか?

>>タイガー・ウッズ左膝軟骨損傷・前十字靱帯再建手術に続く

がんばれ 日本柔道

 前十字靭帯損傷はまさにそのとおり、日常生活動作より、運動時の不安感がスポーツ復帰に大きな障害となります。

手術をして、試合復帰には8ヶ月、世界柔道はもちろん北京五輪にも間に合うかどうか、という手術ですので、トップアスリートとして手術をしない選択をしたことは正解だと思います。

が、すべての人に保存療法が薦められるわけではありません。

前十字靭帯損傷自体は時間が経つにつれ、軟骨の元気な若い人の膝の痛みは軽減していきますが、1年以内に90%の確率で半月板が損傷し、5-10年後以降に変形性膝関節症に移行、膝痛が出現します。膝を捻って痛み、腫れが続くときは専門医の正確な診断のもと、適切な治療が必要です。稲毛整形外科千葉スポーツクリニックでは自院MRIによる画像診断を取り入れております。

ところで、北京五輪後、柔道の採点方式が見直され、「技あり」や「効果」が消えるかもしれないとのこと。日本の伝統 柔道の本質が何も変わっていないのに不思議な感じです。とりあえず、がんばれ 日本! がんばれ 日本柔道!

柔道家・野村忠宏

2007年5月に右膝前十字靭帯断裂内側側副靭帯損傷半月板損傷、大腿骨外果骨挫傷後、10か月ぶりの試合となるドイツ国際復帰戦で準優勝。

決勝まですべて一本勝ちで決勝に進むも、決勝では去年の世界選手権3位のオーストリアのペイシャー選手と対戦。足払いにいったところを返されて一本を取られ、惜しくも準優勝。

2007年08月|柔道家・野村忠宏のブログ 『Nomura Style』によると

”手術をすれば、どんなに早くても復帰まで半年。どうしても世界選手権に出場したいという思いで、手術は受けずに、競技を続けることを決めました。”

と、あります。さらに

”相手の技を受ける部分で不安があり、試合では禁止されている金属入りサポーターを外し、相手の技を受けながらの稽古をしたところ、悲しいくらい自分の柔道が出来ませんでした。膝の不安定さと、怪我に対する恐怖心が大きな原因です。”

とのこと。(続く…)