女子柔道 谷亮子

 大学(帝京)に行っていたころから,肉離れは日常茶飯事.

右膝内側側副靭帯損傷内側半月損傷,アテネ五輪前の足関節腓骨筋腱損傷

(足関節捻挫の仲間だけどこれが結構痛い!)など,幾多のスポーツ障害に加え,周囲のプレッシャーを乗り越えてきたやわらちゃん.お疲れ様でした.

 五輪で金銀銅すべて(銀銀金金銅)獲得し,”最高でも金,最低でも金”の2000年、シドニーオリンピックでの有言実行は記憶に残る感動を与えてくれました.

 ”田村で金,谷で金,ママで金”はなりませんでしたが,”審判の先生方の判断ですから”という潔さ,なかなかすぐに出てくる言葉ではありません.

 柔道が国際競技となり,ポイント制になってから,おもしろくなくなった(日本が勝てなくなった)と思うのは私だけでしょうか?

 荻原健二をはじめとして日本が強かったノルディック複合(違う種目を点数化して合計すること自体が作為の入る余地がある…)しかり,鈴木大地(バサロでソウルオリンピック水泳100m背泳金メダル,ソウルオリンピック以前に潜水は15m以内という全種目共通の規定ができていたにしても)しかり.

 日本人が強くなるとルールが改正されて勝てなくなるパターン.こうやってひがむのが島国根性なのでしょうか.

 しかし野球の突然のルール改正が吉と出ることを願っています.甲子園より過酷なスケジュールの中での星野Japan.プロ野球選手といえど,高校球児だった初心を思い出し,決勝戦はスクイズで金メダルをもぎとってきてください!

坐骨神経痛|腰部椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア MRI腰椎椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛

腰痛が全くない人もいます.

接骨で大腿二頭筋の肉離れと診断され,当院を受診.

本人も外傷後足が痛くなったので太ももの肉離れと

2ヶ月間信じ込んでました.

救急車有料化

 診療終了後,救急隊の問い合わせ.優秀な救急隊員も軽症と重症の区別はついているので,当院に手に負えない入院や手術が必要な患者さんを送ってくることはありません.

 20分ほどして救急車が到着.幸い軽症でしたが,帰りかけていたレントゲン技師と,帰りそびれた理学療法士を待機させ,(お疲れ様でした(^_^))30分ほどで処置も終了.医療事務の仕事は患者さんの最初の受付と終わりの会計ですから当然のように1時間弱残ってくれました.(いつも感謝あるのみですm(__)m)

 市民の安心を担う,救急隊の皆様も日々ご苦労様です.

 ふと考えたのが,救急車一出動あたり4万5千円の経費がかかっている救急車の有料化についてです.

 救急車の有料化は以前から議論のあるところで,タクシー代わりに頻繁に救急車を使う分別のない患者さんと本当に必要な重症の患者さんの線引きを明確にすることが必要です.

 国家財政の危機の中,救急車有料化は避けられないところ.まず交通事故,自傷行為など第三者行為から有料化してみてはと思いつきました.損保会社の保険料が上がるかもしれませんが,全加入者で負担すれば微々たるものかと考えます.

 また,保険診療においても救急隊(消防署)に救急搬送料なる代価を認めてもいいのではないか,健康保険から7割が支給されるので,患者負担は3割.健康保険から消防署に救急搬送料を払っても所詮,公的財政の中でのやりとりになるので,請求事務の手間は増えますが,患者負担の3割が国家財政に還元されるのでは・・・

 本当のところ,どこまで議論が進んでいるのか,職員を帰したあと,このあと患者さんの家族が迎えに来るまで残らなくてはならないので,調べてみようかと思います.

PS 一年間に五十回近く救急車を呼んだ中で、身勝手な要求を拒否され隊員に暴行を加えるなど犯行は極めて悪質。七月初旬、高松地裁。公務執行妨害や傷害などの罪に問われた男に懲役三年六月が言い渡された。

http://www.shikoku-np.co.jp/feature/tuiseki/306/index.htm より

 喘息患者では1年で50回以上,救急車の助けを借りなくてはならない方もいらっしゃいますので,何回までがいいとか悪いとかはいえません.公的サービスである救急車を有料化するのであれば図書館の無料貸し出しも有料化すべきという議論もあり得ます.

 保険点数化して,たとえば当日の診療費が1万円以上の場合,医師が必要と認めた場合などに保険適応.もちろん医療機関が代行して徴収した救急搬送料は国庫に返納(国保社保などの診療報酬支払いから天引き)します.

 

 療養規則を明確にして重症患者には自己負担免除などの措置を講じながら,軽症患者の救急利用を抑制し,本当に必要な方のために救急車を割り当てることも必要になってきたのでは・・・

現在の医師数 診療科別

診療科 S61(1986) H8(1996) H18(2006)
医師数 100 126 144
病院 58 77 88
診療所 38 43 49
89 109 119
11 17 26
女医割合 11% 13% 18%
医療施設の従事者 100 126 143
従事する診療科 0 0 0
  0 0 0
内科 44.3 52.0 55.0
心療内科   0.8 2.3
呼吸器科 4.8 5.8 7.0
消化器科(胃腸科) 11.0 15.4 17.7
循環器科 6.9 9.9 12.6
アレルギー科   1.1 3.4
リウマチ科   1.5 3.0
小児科 18.9 19.0 16.9
精神科 4.3 6.1 8.1
神経科 3.4 3.8 3.4
神経内科 1.5 2.6 3.3
  0.0 0.0 0.0
外科 18.2 19.2 18.5
整形外科 9.5 12.5 14.0
形成外科 0.6 1.1 1.9
美容外科 0.1 0.2 0.5
脳神経外科 2.5 3.4 4.0
呼吸器外科 0.5 0.7 1.0
心臓血管外科 0.8 1.3 1.7
小児外科 0.6 0.6 0.8
産婦人科 6.5 6.3 5.9
産科 0.7 0.4 0.3
婦人科 1.3 1.3 1.4
眼科 4.6 6.2 7.4
耳鼻いんこう科 4.4 5.1 5.4
気管食道科 0.9 0.9 0.9
皮膚科 6.9 7.8 8.3
泌尿器科 4.0 4.5 5.0
性病科 0.8 0.4 0.4
こう門科 2.0 2.5 2.7
  0.0 0.0 0.0
リハビリテーション科 3.9 6.5 10.2
(理学診療科) 0.0 0.0 0.0
放射線科 6.4 6.2 5.5
麻酔科 2.7 4.1 5.2
全科 0.7 0.3 0.8
  0.0 0.0 0.0
その他 1.0 2.3 3.1
不詳 0.1 0.1 0.7

最近の年間医師増減 新規8(医師国家試験合格者数7700人) 減少2(4200人)

1986年医師総数191346人を100とする.2006年は過去4年間より推計

出典:http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/02/toukei.html

医師不足2

 20年前の医師数を100人として,10年前は126人.現在143人.

この10年で増えた17人分はどうなっているのでしょうか?

 

 医師不足の原因の一つは新臨床研修医制度 =医局崩壊?,もう一つは女性医師の増加です.

 

 昔の女性医師は100人中11人 現在は143人中26人に ふえました.

この10年では3人に一人が女性医師.

一方,高齢化して統計から外れていく医師(1.8人)の9割は男性なので,男性医師が9人増加,

女性医師も9人とほぼ同数で,全体に占める女医さんの割合は18%まで上昇.

 しかし,女性医師の50%弱は10年以内に離職し,再就職率は50%弱であることから

この10年で増えた11人のうち5人の女性医師が離職.

 

 研修医制度のため2年は当直も一人でできない半人前扱いのため,

毎年4人相当が増えていくはずの医師数は,2年分がプールされ8人減.

 それに輪をかけて研修先の自由選択,半数は医局に残らず,都会の病院を選択します.

 一昔の医局は,10年で増えた26人の内,女医が4人,離職半分として純増22人.

9割方は大学の医局に残るため,20人の入局者を迎えていたことになります.

 

 90年代に20人増えた医局員増が6人になれば,徐々に関連病院を離れ,

開業や就職で減っていく医局に若手の派遣医師がいなくなるのは,明らかです.

 

 現実に戻って2000倍すると不足人数は2800人.あながち,いい加減な計算でもなく,

少なくとも半分の1400人ぐらいは足りなくなってしまった気がします.

もしかするとそのまま2800人以上ということもあり得る話です.

 毎年の医師合格者数は7700人,純増は3500人程度なので時間が解決するかもしれません.

 

 今,研修中の6人の研修医の行く末もしっかりと考える必要があります.

2年の研修が終わるとそのまま就職できるのは1人か2人とすると,

最大8000人の研修先をあぶれた若手医師が,先輩の指導を受けるでもなく,

この先10年以内に市中にあふれ出すことになります.

 

 研修医制度?はまだまだ問題が出尽くしていませんが,

2年分,あと戻りした医師数の回復と女性医師の活用ができても,

医師数が増えるだけで,人気のない病院にまた,選択の自由を味わった若手医師が戻ってくるとは限りません.

PS 毎年の医師合格者数は7700人,純増は3500人程度です.