悪性リンパ腫だった|たかが肉離れ,されど…

太ももの肉離れと診断された大学生.3ヶ月間,毎週欠かさず他治療院に通院.よくなるどころか,だんだん痛みが強くなるので当院受診.初診時,肉離れの診断に明らかに違和感を感じ,MRIを撮影してみた.

案の定,左図MRの膝正面像にて,左側(黄矢印)の筋肉が,右側の筋肉に比べ白っぽく,むくんでいた.

MRI 膝正面像 悪性リンパ腫 MRI 膝側面像 悪性リンパ腫

肉離れ・筋挫傷

スポーツ外傷における肉離れ・筋挫傷はめずらしいものではありません.

アキレス腱が切れるとさすがに受傷時の衝撃感や歩行時の運動障害により,整形外科を受診するケースが増えますが,ふくらはぎの肉離れ程度ではよほど痛くないと受診しないのが実情といえます.

大腿(太もも)の肉離れは再発傾向が強く,致命傷となることも少なくないので,完全に筋肉を治癒・再生させることが必要です.

しかし,肉離れは骨折や靱帯損傷と異なり,身近な外傷であることに加え,早く治す事が難しく,治すのは自分自身という自覚を持って,治療にあたってもらうことが必要です.

稲毛整形外科では重傷度に応じて,適宜,超音波検査(エコー)やMRI検査を行い,適切な治療期間とリハビリメニューを設定しています.

スポーツ整形外科総論;スポーツ外傷・障害の診断と治療のパートを更新しました.スポーツ外傷(靱帯損傷)のページだけは時間切れになってしまい,後日更新とさせていただきます.

42.195kmを2時間以内に完走する|ナイキ厚底シューズ

現在のフルマラソンの最速記録は非公式記録ながら、リオ五輪の男子マラソン金メダリストエリウド・キプチョゲ選手がナイキのプロジェクトとして行われた条件の整えられた非公認レース「Breaking2」で出した2時間0分25秒。

”42.195kmを2時間以内に完走する”という限りなく不可能に近いとされるミッションに、限りなく近づいた。ナイキのプロジェクトというところからわかると思いますが、その大きな立役者がランニングシューズ。その系列の最新シューズが

ナイキ ヴェイパーフライ 4% フライニット!

先週行われた大迫選手ら「シカゴマラソン」の上位5人全員が、ズーム ヴェイパーフライ 4% フライニットをはいていた。現在入手困難で、定価26000の倍以上で転売されている。そんな早く走れるならと高くても買いに走る40代50代のランナーも多いと思います(笑)

厚底4cmで足底の疲労感をやわらげ、カーボン入りのソールが推進力を生みだし、つま先が跳ね上がったウエッジ状の形状が体重移動をスムースにし、ランニング効率が平均「4%」あがるらしい。

走り方は以前から私も推奨してきたフォアフット走法、せめてフラット着地にしないと、こういう靴の性能は引き出せないと思います。フォアフットで走るためには腓腹筋ではなく,後脛骨筋を鍛えてください。後脛骨筋が弱いのに,足首で地面を蹴っていると腓腹筋が頑張ろうとしてふくらはぎの肉離れやアキレス腱炎,ひいてはアキレス腱断裂を起こしますので要注意!

PS高校生がよく起こすシンスプリント,脛骨疲労骨折,外脛骨障害のほか足底筋膜炎や外反母趾,偏平足すべて後脛骨筋が絡んでいます .ではまた!

 

後脛骨筋機能不全症|アキレス腱炎の原因

20120823 座った姿勢で足首をぴんと伸ばしてふくらはぎの筋肉(腓腹筋)を触ってみると,アキレス腱ともども腓腹筋は緩んでいることがわかります.

 体重をかけるとそれなりに収縮しますが,ふくらはぎの筋肉は足くびで地面を蹴る動作にはそれほど関与していません.

足くびを伸ばす動作,すなわち地面を蹴るのはアキレス腱や腓腹筋ではなく,足首周囲の後脛骨筋が大切な役割を果たします.

後脛骨筋腱機能不全症があると,腓腹筋やアキレス腱が後脛骨筋の代わりを果たそう(代償動作)とがんばるのですが,文頭で確認したとおり,足くびを伸ばそうとしても有効に働かず,アキレス腱炎やアキレス腱周囲炎,腓腹筋の肉離れを起こす原因 となると考えられます.

北京五輪女子マラソン野口みずき

 アテネ五輪女子マラソン金メダリストの野口みずき(30)が左大腿(だいたい)二頭筋の肉離れ及び左半腱(けん)様筋の損傷(左太もも肉離れ)のため、同種目史上初の2連覇を目指していた北京五輪を欠場する。

 野口は七月上旬からスイス・サンモリッツで高地合宿を行っていたが、7/25に臀部下(坐骨結節)に痛みを訴え、痛みが取れないため日程を短縮して今月四日に帰国。京都の病院で磁気共鳴画像装置(MRI)検査を2度受け、左太ももと脚の付け根付近の筋肉を損傷していることが分かった。(野口が五輪欠場 左太もも肉離れで断念

 短距離選手に多く見られる大腿後面部(ハムストリングス)の肉離れは,大腿前面の大腿四頭筋や下腿後面の肉離れに比べ,長期化しやすく,再発傾向も多く,アスリートにとっては最も致命的なスポーツ障害です。

 ハムストリングス(大腿二頭筋)の肉離れはハムストリングスの柔軟性の欠如、拮抗筋である大腿四頭筋との筋力アンバランスが素因となります。ストライドが大きいと大きな負荷がかかるため,短距離選手に限らず,ストライド走法で踵着地のマラソンランナーは肉離れを起こしやすいといえます。

 高地トレーニングは心肺機能を高めることができますが,骨筋肉にも過大な負荷をかけます.加えてクロスカントリーのような走りをすると大腿四頭筋とハムストリングの筋バランスが崩れ,坐骨結節の疲労骨折や肉離れを起こし易くなると考えられます.