医師不足

 昨日,わが千葉県で公立病院の閉鎖が大きく取り上げられていました.

なぜ医師不足なのか…理由は明らかですが,どのくらい足りないのか計算してみました.

 

 1986年から1996年,1997年から2008年と一昔と今を10年単位で区切って,

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/02/toukei.html

などのデータを元に概算.2006年はまだ数字が入っていませんが,

医師免許取得者数が最近は一定なので,エクセルのオートフィル機能で一発推定.

 20年前の医師数を100人として計算してみました.

(実際はS63年で18.3万人なので実数は約2000をかけた数字になります)

 

 20年前医師は100人いました.うち開業医は30人.

一県一医大などの政策が実り,10年で126人に増えました.

バブルがはじけ,医療費削減が国策となる1996年,国立大学医学部の定員が削減され,

この10年間の増員は17人に抑えられました.それでも2006年では143人に増えています.

 

 ではなぜ医師が足りないのでしょう?

 

 みんな開業したかというとそうでもありません.

20年前30人だった開業医は36人に増えましたが,1.4倍には増えていません.

増えた37人の医者はどこに行ってしまったのでしょうか?

 

 10年前に増えた26人は10年の臨床経験をつみ,新旧入れ替わる形で開業医は6人増えました.

残る20人は指導者として,現在は病院の中核を担う存在です.過酷な勤務をものともせず,

患者さんやパラメディカルに信頼され,生きがいを持って日々診療に明け暮れています.

 最近増えた若手の17人はどうしているのでしょうか?・・・(続く)